クラフトビール文化を支えるブルワリーとは?その定義や魅力、役割などを徹底解説!

近年、日本国内におけるクラフトビール人気の高まりとともに、「ブルワリーとは何か?」という疑問を持つ方が増えてきました。

本記事では、そんなブルワリーとは何かを深掘りしながら、ブルワリーの種類やクラフトビールの定義、そしてクラフトビールの魅力と一般的なビールとの違いについて詳しく解説していきます。

ビール好きはもちろん、これからビールの世界に触れたい初心者の方にもわかりやすくまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

クラフトビールを醸造するブルワリーとは?

ブルワリー(Brewery)とは、ビールや発泡酒など麦を主原料とした発酵飲料を製造する施設および事業者のことを指します。 日本語では「醸造所」と訳されることもありますが、昨今は「ブルワリー」という英語表記も広く使われています。

ブルワリーは、古くから存在する大手ビールメーカーの大規模施設から、近年脚光を浴びている小規模なクラフトブルワリーまで、その規模やスタイル、製造方法は多岐にわたります。

日本のビール文化は、19世紀半ばの明治時代に本格的に始まったとされ、長い歴史を経て成長してきました。 かつては大手ビールメーカーが大半を占めていましたが、1994年の酒税法改正によって少量生産が可能になったことをきっかけに、小規模生産で独自の味わいを追求するクラフトブルワリーが各地で誕生し始めました。

これがいわゆる「地ビールブーム」のはじまりです。現在も各地域で個性豊かなブルワリーが増え続けており、その多様性は日本のビール文化をさらに豊かにしています。

ブルワリーの種類について

ブルワリー設備

一口に「ブルワリー」と言っても、さまざまな種類が存在します。その違いは事業規模やビールの製造量、またビール以外の酒類を製造しているかどうかなど、多岐にわたります。

ここでは、大きく「クラフトブルワリー」「一般のブルワリー」「酒造会社」の3つに分類して、その特徴を解説します。

1.クラフトブルワリー

クラフトブルワリーとは、小規模で独立性が高く、地域性や独自性を活かしたビールを醸造するブルワリーのことを指します。

クラフトビールの定義については後述しますが、おおむね年間生産量が比較的小さく、大手資本から独立した形で経営を行い、独自のレシピや製造方法で個性あるビールを提供するところが多いのが特徴です。

日本では酒税法の改正により、年間60キロリットル以上の製造が認められたブルワリーが誕生しました。 これが、いわゆる「地ビール」や「クラフトビール」のはじまりです。

地元産のホップや麦、フルーツなどを使用することで、地域に密着したビールづくりをしている例もあり、観光や地域活性化の一助にもなっています。

さらにクラフトブルワリーの魅力のひとつとして、ブルワー(醸造家)自身の個性やアイデアがダイレクトにビールの味わいに反映される点が挙げられます。

新しいレシピや限定醸造など、実験的なビールが次々と生み出されるため、飲み手側も新しい発見や驚きを楽しめます。

ビールのスタイルもピルスナーやエール、IPA、スタウト、ベルジャンスタイルなど多岐にわたり、ブルワリーごとに独特の味の違いを生み出すのです。

2.一般のブルワリー

一般のブルワリーとは、大手ビールメーカーの大規模醸造所や、中堅規模のビール会社などを含む総称です。 大手の場合、巨大な設備と大量生産・大量流通のシステムを駆使し、国内はもとより海外にもビールを提供するほどのスケールを持っています。

大手ビールメーカーは知名度が高く、安定した品質と供給量を誇るため、日本のビール市場の大部分を支えている存在です。 一般のブルワリーの特徴としては、安定供給のためにレシピや発酵条件が標準化され、いつどこで飲んでも同じ味わいになるという点が挙げられます。

大手ブランドの場合、TVコマーシャルや各種メディアを通じて大々的なプロモーションを行うため、一度は目にしたことのあるブランドが多いでしょう。

商品のラインナップはピルスナー系のラガービールが中心ですが、近年はクラフトビール人気を受けて、ホワイトビールやIPAなど、クラフト寄りの製品を発表する大手メーカーも増えています。

3.酒造会社

日本では、古くから日本酒や焼酎などの伝統的な酒類を製造してきた酒造会社が、ビール醸造にも手を広げるケースがあります。 ここでは、もともと日本酒や焼酎などを製造していた蔵元が、クラフトビール部門を新設している場合などを「酒造会社」と呼んで区分します。

こうした酒造会社は、日本酒や焼酎の醸造で培った技術や設備、人脈を活かしつつ、ビール特有の原料(麦芽やホップ)や発酵技術を取り入れています。

中には自社の酒麹をビールの醸造に応用してユニークな味わいを作り出したり、地元の農産物とコラボしたフレーバービールを開発したりと、長年の伝統に裏打ちされた独創的なビールを生み出すことが多いです。

日本酒や焼酎にも造詣が深い醸造家がビールに関わるため、他のブルワリーとは一線を画す個性的な銘柄を生み出すことも珍しくありません。

意外と知らない!?
クラフトビールの定義

repubrew

近年とくに注目度が高いのが「クラフトブルワリー」で製造される「クラフトビール」です。 では、そもそもクラフトビールとはどのように定義されるのでしょうか?

実は、国や地域によって明確な定義が異なったり、法律上の厳密な線引きがないケースもあります。 しかし一般的に、以下のような要件がクラフトビールとして認識される大まかな基準とされています。

1.小規模である

クラフトビールを語る上で最も重要な要素の一つが「生産規模の小ささ」です。海外の定義を例にとると、アメリカのBrewers Associationでは年間生産量600万バレル(約700万キロリットル)以下の醸造所を「クラフトブルワリー」と定義していることが有名です。

日本では、酒税法改正後の最低生産量である年間60キロリットル以上であればビール製造免許が取得可能ですが、それを超えても比較的小規模で独自生産を行っているところを総じてクラフトブルワリー、もしくは地ビールメーカーと呼ぶことが多いです。

小規模であることのメリットは、きめ細かい醸造管理ができる点にあります。大規模工場のように大量生産を行うわけではなく、一度に製造するバッチ(仕込み単位)が小さいため、原料選びや発酵温度管理をより緻密に行うことが可能です。

また、新たなレシピの開発や実験的なビールの試作なども比較的容易なため、多種多様なビアスタイルやフレーバーが誕生しやすい環境にあります。

2.独立系である

もう一つの重要な要素は「大手資本から独立している」ということです。これには、資本の過半数を大手ビールメーカーや巨大投資ファンドが保有していないこと、あるいは経営の主導権を自社で保持していることなどが含まれます。

独立系であることで、醸造所の理念やビールづくりに対する情熱がダイレクトに経営に反映されやすくなるのが特徴です。 もちろん、大手資本と提携するメリットもあります。流通ネットワークを拡大できるほか、原材料コストを抑えることができるなどの利点があります。

しかし、クラフトビールにおいては“職人的”かつ“独立した”イメージが重要視されるため、醸造家やオーナー自身が大手の資本や方針に左右されず、自由度の高いビールづくりができるかどうかが消費者の支持を得るポイントとなっています。

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クラフトビールの魅力とは?
一般的なビールとの違い

タップのクラフトビール

最後に、クラフトビールの魅力や一般的なビールとの違いについてまとめます。 日本のブルワリーが多様化する中で、クラフトビールが急速に注目されるようになった背景には、味わいの個性や地域性、そして醸造家の思いが詰まった「ストーリー性」が存在します。

1. 個性豊かな味わい

一般的な大手ビールは、ほとんどの場合ピルスナー系のラガービールが主流で、すっきりとしたのど越しとキレのある味わいが求められます。

一方、クラフトビールではIPA(インディア・ペール・エール)のようにホップの苦味やアロマを強調したものや、スタウトのようにローストした麦芽の香ばしさが際立つ黒ビール、ベルギースタイルのフルーティーな風味を持つものまで、多岐にわたるスタイルが存在します。

これら豊富なビアスタイルによる個性は、クラフトビールの最大の魅力の一つです。

2. 地域性やストーリー

クラフトブルワリーの多くは地域に密着し、地元で収穫された麦芽やホップ、あるいは果物やハーブなどを原料として使用します。 地域の特産品や食文化と融合したビールを生み出すことで、観光客や地元民から愛される存在となるのです。

また、醸造家自身が地域の祭りやイベントに参加し、ビールについて直接語り合う機会が多いのも魅力的です。こうした背景やストーリーを知りながらビールを味わうことで、単なる飲み物を超えた「体験」として楽しめるのがクラフトビールの面白さでもあります。

3. 職人的なこだわり

クラフトビールの“クラフト”とは、手工芸を意味する“クラフトマンシップ”を由来とします。大規模生産ではなく、小規模なロットでビールづくりを行うため、醸造家の細かいこだわりが反映されやすいのが特徴です。

たとえば、ホップをどのタイミングで投入するか、どんな種類の麦芽を使うか、酵母をどう扱うかなど、微妙な違いがビールの風味を大きく左右します。 こうしたアナログ的な手仕事が活かされ、個性的で奥深い味わいを生み出すことができるのです。

4. 限定醸造や季節感

クラフトブルワリーでは、定番商品に加えて季節限定品やイベント限定のビールを積極的に醸造することが多く、飲み手を飽きさせません。

特に日本の四季折々の食材—桜や柚子、芋、栗、みかんなど—を使ったビールが登場することもあり、ビールを通じて季節感を味わえるのはクラフトビールならではの魅力です。

限定醸造のビールは一期一会であり、その時期にしか手に入らない特別感が、多くのファンを惹きつけます。

5. ペアリングの楽しみ

一般的なラガービールに比べてクラフトビールは味わいが多彩で、料理との相性(ペアリング)を考える楽しみが深まります。 例えば、ホップの苦味が強いIPAは辛口の料理や脂っこい肉料理、またカレーなどスパイシーな料理と相性が良いとされます。

逆にフルーティーなベルギースタイルのビールや小麦を使ったホワイトビールは、サラダや魚介、あっさりとした和食との相性が抜群です。 こうしたペアリングの奥深さも、クラフトビール文化の醍醐味といえるでしょう。

6. コミュニティや情報発信の充実

クラフトブルワリーは、地元コミュニティと密着した活動を行うケースが多く、SNSや醸造所の公式サイトなどでビールの製造過程や新作情報を積極的に発信しています。

ブルワリーでの見学ツアーやテイスティングイベントも盛んに行われており、実際にタンクや醸造設備を間近で見たり、醸造家との会話を楽しむことでビールへの理解を深めることができます。

ファンと直接コミュニケーションを取れる距離感の近さも、クラフトビールの人気が高まっている要因のひとつです。

7. 価格帯と希少価値

クラフトビールは大手のビールに比べて価格がやや高めに設定されることが多いですが、それは原料や製法にこだわり、少量生産で職人的な手間をかけているからです。

限定醸造や特別な原料を使うことでさらに価格が上がることもありますが、そこに希少価値や特別感を感じるファンが多く存在します。

ビールをただの消耗品ではなく、高級なワインやウイスキーのように趣味性の高い嗜好品として捉える流れも広がっており、クラフトビール市場を支える要素となっています。

まとめ

以上のように、クラフトビールは「小規模」「独立系」「個性的な味わい」「地域や季節感の反映」といった複数の要素が組み合わさり、大手の一般ビールとは異なる魅力を放っています。

「ブルワリー とは何か?」を考えたとき、クラフトブルワリーの存在はビール文化の多様化を象徴する重要な存在と言えるでしょう。

さらに、クラフトビールを入り口としてビールの世界に関心を持った人が、大手ビールメーカーや海外の名門ブルワリーの製品にも興味を広げるという好循環が生まれています。

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